中学理科の計算の基本問題を演習します。どれも簡単な計算になっています。
中学1年理科の基本計算問題
応用問題は入れていません。基本的な問題を並べていますので、どれも計算ができる状態になっておきましょう。
密度の計算
(1)質量314.8gの物質の体積をはかると40.0cm³であった。この物質の密度は何g/cm³か。
(2)密度0.79g/cm³のエタノールの質量をはかると94.8gであった。このエタノールの体積は何cm³か。
(3)密度1.37g/cm³の物体の体積をはかると20.0cm³であった。この物体の質量は何gか。
濃度・溶解度の計算
(1)220gの水に30gの砂糖を溶かして砂糖水をつくった。この砂糖水の濃度は何%か。
(2)8%の食塩水500には、何gの食塩が溶けているか。
(3)60℃の水100gに溶けるミョウバンの最大の量は58gである。60℃の水300gには、最大で何gのミョウバンが溶けるか。
(4)60℃の水100gに硝酸カリウムを溶けるだけとかし、その水溶液の温度を20℃まで冷却すると、何gの結晶が生じるか。ただし、60℃の硝酸カリウムの溶解度は109g、20℃の硝酸カリウムの溶解度は32gとする。
音の計算
(1)1.6kmはなれた地点で打ち上げられた花火が見えてから、4.7秒後に音が聞こえた。このときの音の速さはおよそ何m/sか。小数第1位を四捨五入して答えなさい。
(2)テレビの正午の時報が鳴ったとき、その0.8秒後に近くの公園からの正午の時報の音が聞こえた。空気中を伝わる音の速さを340m/sとすると、公園の時報が鳴った場所までの距離は何mか。
(3)運動場から校舎に向かって号砲を鳴らしたところ、2.6秒後に音が校舎で反射して返ってきた。校舎から号砲を鳴らした場所までの距離は何mか。ただし、空気中の音の速さを340m/sとする。
(4)下の図は、ある高さの音をコンピューターに通して波形として表したものである。横軸の1目盛りを0.001秒とすると、この音の振動数は何Hzか。
ばねと圧力・水圧の計算
(1)下の表は、ばねに加わる力の大きさと、ばねののびの関係を表したものである。これについて以下の各問いに答えよ。ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1.0Nとする。
力の大きさ〔N〕 | 0.1 | 0.2 | 0.3 | 0.4 | 0.5 |
ばねののび〔cm〕 | 2 | 4 | 6 | 8 | 10 |
①このばねを15cmのばすためには、何Nの力を加える必要があるか。
②このばねに90gのおもりをつるした場合、ばねののびは何cmになるか。
(2)下の表は、1個50gのおもりをばねにつるした個数と、ばねの長さとの関係を表したものである。これについて、以下の各問いに答えよ。ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1.0Nとする。
おもりの個数〔個〕 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
ばねの長さ〔cm〕 | 10 | 12 | 14 | 16 | 18 |
①何もつるしていないときのばねの長さは何cmか。
②このばねを24cmの長さにするには、何個のおもりをぶら下げる必要があるか。
③このばねに0.8kgのおもりをつるすと、ばねの長さは何cmになるか。
(3)下の図のように、1.6kgのレンガをスポンジの上に置いた。これについて、以下の各問いに答えよ。
①A面を下にして置いたとき、レンガがスポンジに加える力の大きさは何Nか。
②B面を下にして置いたとき、レンガがスポンジに加える圧力の大きさは何N/㎡か。
③C面を下にして置いたとき、レンガがスポンジに加える圧力の大きさは何Paか。
④C面を下にして置いたときの圧力は、A面を下にして置いたときの圧力の何倍か。
(4)1.0Nで5cm伸びるばねに1.2kgの物体をつるして水中に沈めたところ、ばねののびが40cmになった。このとき物体にはたらく浮力の大きさは何Nか。
地震の計算
(1)下の図は、地震の波の到着時刻と震源からの距離との関係を表したグラフである。これについて、次の各問いに答えよ。
①P波の速さは何km/sか。
②主要動を起こす波の速さは何km/sか。
③震源からの距離が400kmの地点では、初期微動継続時間は何秒になるか。
④初期微動継続時間が10秒になるのは、震源からの距離が何kmの地点か。
(2)下の表は、地点A、BにP波とS波が届くまでにかかった時間と、震源からの距離をまとめようとしたものである。これについて、次の各問いに答えよ。
地点 | P波 | S波 | 震源からの距離 |
A | 12秒 | 21秒 | 84km |
B | 168km |
①P波の速さは何km/sか。
②地点Aでの初期微動継続時間は何秒か。
③地点BにP波とS波が届くまでにかかる時間は、それぞれ何秒か。
④地点Bでの初期微動継続時間は何秒か。
(3)震源から80km地点で11時20分30秒に初期微動が始まった。同じ地震で、震源から120km地点では、11時20分35秒に初期微動が始まった。この時間が発生した時刻は何時何分何秒か。
植物の蒸散
下の図のように、同じ大きさで葉の枚数も同じ植物を4本準備し、それぞれA~Dの処理をしてメスシリンダー内の水の減少量を測定した。表はその結果を示したものである。表のaにあてはまる数は何cm³か。
メスシリンダー | A | B | C | D |
水の減少量〔cm³〕 | a | 7 | 12 | 2 |
中学1年理科の基本計算問題 解答
どれも基本的な計算問題です。間違えた問題は繰り返し練習し、必ず解けるようになりましょう。
密度の計算 解答
(1)質量314.8gの物質の体積をはかると40.0cm³であった。この物質の密度は何g/cm³か。
314.8g÷40.0cm³=7.87g/cm³
答え:7.87g/cm³
(2)密度0.79g/cm³のエタノールの質量をはかると94.8gであった。このエタノールの体積は何cm³か。
94.8g÷0.79g/cm³=120cm³
答え:120cm³
(3)密度1.37g/cm³の物体の体積をはかると20.0cm³であった。この物体の質量は何gか。
1.37g/cm³×20.0cm³=27.4g
答え:27.4g
濃度・溶解度の計算 解答
(1)220gの水に30gの砂糖を溶かして砂糖水をつくった。この砂糖水の濃度は何%か。
30/(220+30) ×100=12%
答え:12%
(2)8%の食塩水500には、何gの食塩が溶けているか。
500g×0.08=40g
答え:40g
(3)60℃の水100gに溶けるミョウバンの最大の量は58gである。60℃の水300gには、最大で何gのミョウバンが溶けるか。
58g×3=174g
答え:174g
(4)60℃の水100gに硝酸カリウムを溶けるだけとかし、その水溶液の温度を20℃まで冷却すると、何gの結晶が生じるか。ただし、60℃の硝酸カリウムの溶解度は109g、20℃の硝酸カリウムの溶解度は32gとする。
109g-32g=77g
答え:77g
音の計算 解答
(1)1.6kmはなれた地点で打ち上げられた花火が見えてから、4.7秒後に音が聞こえた。このときの音の速さはおよそ何m/sか。小数第1位を四捨五入して答えなさい。
1600m÷4.7秒=340.42…
答え:約340m/s
(2)テレビの正午の時報が鳴ったとき、その0.8秒後に近くの公園からの正午の時報の音が聞こえた。空気中を伝わる音の速さを340m/sとすると、公園の時報が鳴った場所までの距離は何mか。
340m/s×0.8秒=272m
答え:272m
(3)運動場から校舎に向かって号砲を鳴らしたところ、2.6秒後に音が校舎で反射して返ってきた。校舎から号砲を鳴らした場所までの距離は何mか。ただし、空気中の音の速さを340m/sとする。
340m/s×1.3秒=442m
答え:442m
(4)下の図は、ある高さの音をコンピューターに通して波形として表したものである。横軸の1目盛りを0.001秒とすると、この音の振動数は何Hzか。
0.002秒:1回=1秒:x回 x=500
答え:500Hz
ばねと圧力・水圧の計算 解答
(1)下の表は、ばねに加わる力の大きさと、ばねののびの関係を表したものである。これについて以下の各問いに答えよ。ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1.0Nとする。
力の大きさ〔N〕 | 0.1 | 0.2 | 0.3 | 0.4 | 0.5 |
ばねののび〔cm〕 | 2 | 4 | 6 | 8 | 10 |
①このばねを15cmのばすためには、何Nの力を加える必要があるか。
0.1N:2cm=xN:15cm x=0.75
答え:0.75N
②このばねに90gのおもりをつるした場合、ばねののびは何cmになるか。
0.1N:2cm=0.9N:xcm x=18
答え:18cm
(2)下の表は、1個50gのおもりをばねにつるした個数と、ばねの長さとの関係を表したものである。これについて、以下の各問いに答えよ。ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1.0Nとする。
おもりの個数〔個〕 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
ばねの長さ〔cm〕 | 10 | 12 | 14 | 16 | 18 |
①何もつるしていないときのばねの長さは何cmか。
表より、おもりが1個ふえると(0.5Nふえると)ばねが2cmのびているいことがわかる。
したがって、おもりをつるしていないときのばねの長さは、
10cm-2cm=8cm
答え:8cm
②このばねを24cmの長さにするには、何個のおもりをぶら下げる必要があるか。
24cm-8cm=16cm(ばねののび)
このばねは0.5Nで2cmのびるばねなので、
0.5N:2cm=xN:16cm x=4.0N
4.0N÷0.5N=8個
答え:8個
③このばねに0.8kgのおもりをつるすと、ばねの長さは何cmになるか。
0.5N:2cm=8.0N:xcm x=32
32cm+8cm=40cm
答え:40cm
(3)下の図のように、1.6kgのレンガをスポンジの上に置いた。これについて、以下の各問いに答えよ。
①A面を下にして置いたとき、レンガがスポンジに加える力の大きさは何Nか。
1.6kg=1600g=16N
答え:16N
②B面を下にして置いたとき、レンガがスポンジに加える圧力の大きさは何N/㎡か。
B面の面積:0.05m×0.1m=0.005m²
16N÷0.005m²=3200N/m²
答え:3200N/m²
③C面を下にして置いたとき、レンガがスポンジに加える圧力の大きさは何Paか。
C面の面積:0.05m×0.08m=0.004m²
16N÷0.004m²=4000Pa
答え:4000Pa
④C面を下にして置いたときの圧力は、A面を下にして置いたときの圧力の何倍か。
C面の面積:0.004m² A面の面積:0.008m²
面積が半分になっているので、圧力は2倍になる。
答え:2倍
(4)1.0Nで5cm伸びるばねに1.2kgの物体をつるして水中に沈めたところ、ばねののびが40cmになった。このとき物体にはたらく浮力の大きさは何Nか。
1.0N:5cm=xN:40cm x=8.0N
12N-8.0N=4.0N
答え:4.0N
地震の計算 解答
(1)下の図は、地震の波の到着時刻と震源からの距離との関係を表したグラフである。これについて、次の各問いに答えよ。
①P波の速さは何km/sか。
グラフより、200km÷25秒=8km/s
答え:8km/s
②主要動を起こす波の速さは何km/sか。
グラフより、200km÷50秒=4km/s
答え:4km/s
③震源からの距離が400kmの地点では、初期微動継続時間は何秒になるか。
グラフより、200km地点で初期微動継続時間が25秒なので、
200km:25秒=400km:x秒 x=50秒
答え:50秒
④初期微動継続時間が10秒になるのは、震源からの距離が何kmの地点か。
200km:25秒=xkm:10秒 x=80
答え:80km
(2)下の表は、地点A、BにP波とS波が届くまでにかかった時間と、震源からの距離をまとめようとしたものである。これについて、次の各問いに答えよ。
地点 | P波 | S波 | 震源からの距離 |
A | 12秒 | 21秒 | 84km |
B | 168km |
①P波の速さは何km/sか。
84km÷12秒=7km/s
答え:7km/s
②地点Aでの初期微動継続時間は何秒か。
21秒-12秒=9秒
答え:9秒
③地点BにP波とS波が届くまでにかかる時間は、それぞれ何秒か。
168km÷84km=2
距離が2倍なので、かかる時間も2倍になる。
答え:P波…24秒 S波…42秒
④地点Bでの初期微動継続時間は何秒か。
42秒-24秒=18秒
答え:18秒
(3)震源から80km地点で11時20分30秒に初期微動が始まった。同じ地震で、震源から120km地点では、11時20分35秒に初期微動が始まった。この時間が発生した時刻は何時何分何秒か。
P波の速さ:(120-80)÷(11時20分35秒-11時20分30秒)=8km/s
80km÷8km/s=10秒
11時20分30秒-10秒=11時20分20秒
答え:11時20分20秒
植物の蒸散 解答
下の図のように、同じ大きさで葉の枚数も同じ植物を4本準備し、それぞれA~Dの処理をしてメスシリンダー内の水の減少量を測定した。表はその結果を示したものである。表のaにあてはまる数は何cm³か。
メスシリンダー | A | B | C | D |
水の減少量〔cm³〕 | a | 7 | 12 | 2 |
茎からの蒸散量:2cm³
葉の裏側からの蒸散量:12-2=10cm³
葉の表側からの蒸散量:7-2=5cm³
そのままの植物からの蒸散量:2+10+5=17cm³
答え:17cm³
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