中学2年理科。天気で登場する気団と日本の天気について学習します。
- 重要度★★★★
- レベル★★☆☆
- ポイント:各季節に発達する気団を覚える!
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授業用まとめプリント「気団と日本の天気」
日本と4つの気団
気団とは、性質が同じ空気のかたまりでした。日本付近の上空には、日本の天気に影響を及ぼす4つの気団が存在します。
北にある気団は寒冷で、南にある気団は温暖になります。また、大陸上にある気団は乾燥しており、海上にある気団は潤っている(湿潤)のが特徴です。
- シベリア気団…寒冷で乾燥、冬に発達する気団
- オホーツク海気団…寒冷で湿潤、梅雨や秋に発達する気団
- 揚子江気団…温暖で乾燥、春や秋に発達する気団
- 小笠原気団…温暖で湿潤、夏に発達する気団
これらの気団が発達したり衰えたりすることで、日本の天気が決まります。各季節ごとの日本の天気を見ていきましょう。
春の天気
春になると、揚子江気団が勢力もを持ちます。
揚子江気団が発達すると、日本上空を西から東に吹いている偏西風にのって、移動性高気圧として日本にやってきます。移動性高気圧におおわれるとさわやかな晴れの日になることが多く。移動性向高気圧が通過すると、低気圧におおわれるので、雨の日になることが多いです。
つまり、春の天気は、2~3日晴れると、2~3日雨が降ったりと、周期的に天気が変わる特徴があります。移動性高気圧は丸い等圧線が目印です。
梅雨の天気
梅雨時期になると、オホーツク海気団と小笠原気団が勢力をもつようになります。
寒気団であるオホーツク海気団と、暖気団である小笠原気団が、日本上空で勢力を争います。このため、停滞前線ができ、長い期間日本に雨をもたらします。停滞前線に伴う帯状の長い雲が天気図の特徴です。
また、この時期の停滞前線を梅雨前線ともいいます。
夏の天気
夏になると、小笠原気団が勢力を大きくします。
夏の主役は小笠原気団です。高温で湿潤な気団ですので、日本に高温で蒸し暑い気候をもたらします。天気図では、東の海上から張り出してくる高気圧が目印となります。
この小笠原気団から南東の季節風が吹いてきます。また、気圧配置は、小笠原気団である高気圧が日本の南に、北は低気圧になることが多く、「南高北低」型の気圧配置になります。
秋の天気
秋になると、台風が日本に襲来します。
秋になると、小笠原気団の勢力が衰えてくるので、その高気圧のふちを通るようにして、日本の南の海上でできた熱帯低気圧が台風として日本にやってきます。最初は南の海上を北上してきますが、偏西風にぶち当たると、東のほうに進路を変更します。
また、秋にも移動性高気圧が日本上空を通過し、さわやかな秋の天気を感じることも多くなります。また、秋雨前線という停滞前線ができる時期もあり、長雨が続く季節とも言えます。
冬の天気
冬の主役はシベリア気団です。
冬になると、大陸上の寒冷で乾燥したシベリア気団が発達します。シベリア気団からは、非常に寒冷で乾燥した北西の季節風が吹きます。この季節風が、日本海を通過するときに大量の水蒸気を含み、日本海側の地域に雨や雪をもたらします。日本海側に降水をもたらした空気は、山を越え、乾燥した空気として太平洋側に流れます。したがって、太平洋側では乾燥した晴れの日が続きます。
また、シベリア気団(高気圧)が発達するので、日本の西側に高気圧、東側に低気圧が来ることが多く、「西高東低」の気圧配置になることが多いです。等圧線も日本上空で間隔がせまく縦にずらりと並びます。特に北日本で風が強くなることが多いです。
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