中学2年理科。消化と吸収について学習します。
- レベル★★★☆
- 重要度★★★☆
- ポイント:消化酵素がはたらく養分を覚える!
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授業用まとめプリント「消化と吸収」
消化と吸収
細胞の呼吸でエネルギーを得るためには、酸素と養分が必要であることを学習しました。酸素は血液が肺で手に入れて、細胞まで届けてくれました。では、養分はどこで手に入れるのでしょうか。
答えは小腸です。食べ物として消化管に取り入れられた養分は、消化液のはたらきで、水に溶ける小さな養分に消化されます。水に溶けるまで小さな粒になると、小腸で血液の中に吸収できるのです。
●消化…養分を水に溶ける養分まで分解し、吸収しやすくすること!
●吸収…消化した養分を小腸で血液内に取りこむこと!
まずは、次の養分がどの養分に消化されるのか覚えましょう。
- 炭水化物→ブドウ糖
- タンパク質→アミノ酸
- 脂肪→脂肪酸、モノグリセリド
炭水化物はデンプンとも呼ばれます。ご飯やパン、ジャガイモ、麺類などが炭水化物になります。タンパク質はお肉屋お魚、大豆などに多く含まれる栄養素です。脂肪はゴマや油の主成分です。
消化されて粒が小さくなった養分は、小腸の表面のひだにある無数の突起物「柔毛(じゅうもう)」で吸収されます。吸収される場所を覚えましょう。
- ブドウ糖→毛細血管
- アミノ酸→毛細血管
- 脂肪→リンパ管
脂肪が消化されると、脂肪酸とモノグリセリドになりますが、柔毛内に入ると再び脂肪に戻りリンパ管に吸収されます。
(1)炭水化物が消化されると、何という養分になるか。
(2)(1)は小腸の柔毛のどこに吸収されるか。
(3)タンパク質が消化されると、何という養分になるか。
(4)(3)は小腸の柔毛のどこに吸収されるか。
(5)脂肪が消化されると、何と何になるか。
(6)(5)は再び脂肪に戻り、小腸の柔毛のどこに吸収されるか。
解答(1)ブドウ糖 (2)毛細血管
(3)アミノ酸 (4)毛細血管
(5)脂肪酸、モノグリセリド (6)リンパ管
消化酵素
消化液にの中には、消化酵素という実際に養分を分解する成分が入っています。この消化酵素が入っていることで、養分がどんどん小さく分解されるのです。消化液の中には次の消化酵素が入っています。
- だ液…アミラーゼ
- 胃液…ペプシン
- 胆汁…消化酵素無し
- すい液…アミラーゼ、トリプシン、リパーゼ
- 腸液…ペプチターゼ、マルターゼなど
胆汁の中には消化酵素が入っていません。つくられる場所も胆のうではなく肝臓なので、非常に入試やテストに出やすい内容になります。しっかりと覚えましょう。
(1)消化液に含まれ、実際に食物を消化する成分を何というか。
(2)だ液に含まれる(1)は何か。
(3)(2)は何を消化するか。
(4)胃液に含まれる(2)は何か。
(5)(2)は何を消化するか。
(6)(1)を含まない消化液は何か。
解答(1)消化酵素 (2)アミラーゼ (3)炭水化物(デンプン)
(4)ペプシン (5)タンパク質 (6)胆汁
吸収された養分の行方
消化された養分は、小腸の内側のひだにある柔毛で血液の中に吸収されます。柔毛の中には、血液が流れている毛細血管と、リンパ液が流れているリンパ管が通っています。
- 毛細血管←ブドウ糖、アミノ酸
- リンパ管←脂肪酸、モノグリセリド
実際には、脂肪酸とモノグリセリドは、再び合体し脂肪になってリンパ管に吸収されます。吸収された養分(ブドウ糖とアミノ酸)は、血液とともに小腸と肝臓をつなぐ血管である肝門脈(門脈)を通り、肝臓に送られます。
肝臓では、養分を一時グリコーゲンとして蓄えたり、血液中の有害なアンモニアなどを無害な尿素に変えたりします。その後、血液が全身に必要な養分を届けてくれます。
(1)吸収されたブドウ糖、アミノ酸などの養分は、血液とともにまずどこに運ばれるか。
(2)小腸と(1)をつなぐ血管を何というか。
(3)(1)では、ブドウ糖などの養分を、どんな物質に変えて一時蓄えているか。
(4)(1)では、有害な物質であるアンモニアが、無害な何という物質につくりかえられるか。
解答(1)肝臓 (2)肝門脈(門脈) (3)グリコーゲン (4)尿素
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