中学2年理科。天気分野の気象観測について学習します。
- 重要度★★★☆
- レベル★★☆☆
- ポイント:風向に注意して天気図記号を書く!
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授業用まとめプリント「気象観測」
気象観測
気象とは、大気中に起こるさまざまな自然現象のことで、天候・気温・湿度・風の強さ・風向などで表します。まずは、気象観測の基礎知識をマスターしていきましょう。
雲量と天気
気象ではいろんな天気が登場しますが、雲の量によって快晴・晴れ・くもりという天気が決まります。この雲の量を雲量といいます。
雲量は、空全体を10としたときの雲が占める割合で表します。障害物がなく、空全体を見渡せる場所で目視により確認します。雲量と天気、その天気の記号は次のようになります。
雨や雪の場合は、雲量は関係ありません。雨が降れば雨、雪が降れば雪になります。
風力と風向
風の強さを風力といい、0~12の13段階で表します。風力は風力計で測定します。参考までに、台風の風力は8で、風速でいうと17.2m/sです。風力は天気図記号の羽の数で表されます。
風力1の場合、羽が途中から伸びるところに注意してください。
風が吹いてくる方向を風向といいます。風が吹いていく方向ではなく、吹いてくる方向であることに注意しましょう。風向は16方位で表します。16方位は次のようになります。
天気要図記号の書き方
雲量、風向、風力、降水の有無により天気図記号を書かせる問題が登場します。一つ例題を紹介します。
例題)次の天気図記号をかけ。
- 雲量…8
- 降水…なし
- 風力…3
- 煙突の煙が北西に流れている。
まずは天気ですが、降水がなく雲量が8なので晴れになります。
煙突の煙が北西に流されているので、風が南東から吹いてきていることがわかります。なので風向は南東です。これを天気図記号であらわすと右図のようになります。
気温と湿度
気温は温度計ではかりますが、直射日光が当たらない風通しがよい場所で、地表から約1.5mの高さではかります。湿度は、乾湿計と湿度表から求めることができます。
乾湿計の読み方
乾湿計は、乾球温度計と湿球温度計が合わさったもので、乾球温度計(乾球)は気温を表し、乾球と湿球温度計(湿球)の示度の差から湿度を求めることができます。
湿度表の読み方は次のようになります。
乾球のほうが湿球よりも示度が高いので見分けがつくと思います。
気温と湿度の変化
気温は、日照時間に大きく影響を受けます。太陽が出ている晴れの日は、日の出前に気温が最低になり、お昼過ぎの午後2時ごろ最高になります。正午ではなく、気温が最高になるのが午後2時になる理由は、太陽の熱で地面があたためられ、地面の熱(地面から放射される赤外線)で空気があたためられるからです。
湿度は、気温の変化と逆の動きをします。気温が上昇すると湿度が下がり、気温が下がると湿度が上がります。これは、気温が上昇すると飽和水蒸気量が大きくなり、気温が下がると飽和水蒸気量が小さくなるからです。詳しくは次の「飽和水蒸気量と湿度」で学習します。
気圧とは、空気の重さによる圧力です。一般に、気圧が下がると天気が悪くなることも覚えておきましょう。ここも詳しくは「高気圧と低気圧」で学習します。
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