中学2年理科。光合成とは何か。光合成の対照実験について学習します。
- レベル★★☆☆
- 重要度★★★★
- ポイント1:光合成に必要なもの、呼吸量と光合成量
- ポイント2:対照実験の条件、実験操作の理由
光合成とは?
光合成とは、植物が日光を浴びて養分であるデンプンをつくり出すはたらきです。植物が生きていくため、また、植物以外のすべての生物が生きていくために非常に大切なはたらきになります。
光合成のしくみ
光合成のしくみは非常に大切です。次の内容を図と一緒に覚えてください。
光合成…「植物が光エネルギーを使って、葉緑体で二酸化炭素と水から、有機物であるデンプンをつくりだすはたらき」
①光合成は植物の細胞の中の何という場所で行われるか。
②光合成でデンプンの材料になる物質を2つ答えよ。
③光合成では養分と何がつくりだされるか。
④光合成では何エネルギーを何エネルギーに変換しているか。
⑤光合成のはたらきを簡潔に説明せよ。
解答①葉緑体
②二酸化炭素、水
③酸素
④光エネルギー→化学エネルギー
⑤植物が日光を浴びて、葉緑体で二酸化炭素と水からデンプンをつくるはたらき。
光合成と呼吸
植物も生物ですので、一日中ヒトと同じように呼吸も行っています。太陽の光が当たる日中は光合成と呼吸を、太陽の光が当たらない夜は呼吸のみを行っているのです。
- 昼
光合成の量>呼吸の量 - 夜
呼吸のみ
①晴れたお昼、植物が行う光合成と呼吸の量の大小関係を式で表せ。
②日光が当たらない夜、植物は何というはたらきを行っているか。
解答①光合成>呼吸
光合成の実験
光合成の単元では、光合成に必要な条件を調べる実験が出題されます。大きく分けて3パターンの出題実験があります。
- 葉のデンプンの観察実験
- BTB溶液の色の変化と光合成
- 呼吸と光合成のでの気体の変化
すべての実験に共通することは、「対照実験」だということです。
対照実験とは?
対照実験とは、条件を一つだけ変えて、その条件により実験結果がどのように変化するのかを明らかにする実験です。光合成の実験や、消化の実験などで出題されます。
葉のデンプンの観察実験
葉のデンプンを観察する実験では、実験の手順とその理由まで聞かれます。記述でも書けるように練習しておきましょう。
- Q1:日光に十分に当てた葉をつみとり、熱湯に入れる理由を答えよ。
答え:葉をやわらかくするため。 - Q2:葉をあたためたエタノールに入れる理由を答えよ。
答え:葉を脱色し白くするため。 - Q3:葉をエタノールに入れたあと、お湯で洗う理由を答えよ。
答え:葉をやわらかくするため。 - Q4:ヨウ素液は何を何色にする薬品か。
答え:デンプンを青紫色にする。
BTB溶液の色の変化と光合成
BTB溶液の色の変化から、光合成で何という物質が使われるのかを調べる実験もあります。まずは、次の2つを覚えておきましょう。
①BTB溶液の色の変化
BTB溶液は、水溶液の性質によって色が変化します。その色を見ると、水溶液が酸性・中性。アルカリ性のどれなのかがわかります。
水溶液の性質 | 酸性 | 中性 | アルカリ性 |
BTB溶液の色 | 黄色 | 緑色 | 青色 |
②二酸化炭素が水に溶けると
気体の二酸化炭素は、水に少し溶け、水に溶けると酸性を示します。
BTB溶液を入れ青色に調整された水溶液に、二酸化炭素を多く含む呼気を吹き込むと、酸性に変化しますが、BTB溶液の色が青色なので、黄色になる前にいったん緑色を通過します。問題によって、BTB溶液の色が黄色になるまで呼気を吹き込む問題、黄色になる前の緑色で呼気を吹き込むのをやめる問題があります。
また、光合成によって発生する酸素は水に溶けませんので、酸性・中性・アルカリ性の色の変化に全く影響を与えません。
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