中学2年理科。真空放電について学習します。
- レベル★★☆☆
- 重要度★★☆☆
- ポイント:電子の移動する向きと帯びている電気
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授業用まとめプリント「真空放電」
放電
電気が導線や空気中を流れる現象を「放電」といいます。これは、物質にたまっていた電気が一気に流れ、物質が電気を失う現象ともいえます。身近なところで様々な放電現象が起こっていますが、大きく次の2つに分けることができます。
火花放電
火花放電とは、空気中で光や音を出しながら放電現象が起こることです。ピカッと光りながら、または、バチッと音を出しながら空気中を電流が流れる現象です。
身近な例として、雷や冬の乾燥した日に起こりやすい静電気などが火花放電になります。
真空放電
真空放電とは、空気を抜いた気圧が低い状態で起こる放電現象です。空気を抜き気圧が低い状態で起こる放電現象ですので、火花放電のように音はあまりでません。
身近な例として、蛍光灯やネオン管などが真空放電を利用した道具になります。
真空放電の実験
真空放電は、下図のような装置で行います。このとき、真空ポンプや誘導コイルも使いますので、それぞれの装置のはたらきも覚えましょう。
真空ポンプ
真空ポンプは、その名の通り、空気を抜いて真空状態をつくる装置です。真空ポンプで空気を抜いていくと、空気の重さによる圧力である気圧が低い状態になります。
誘導コイル
真空状態のところに放電現象を起こすわけですから、電流を流そうとするパワーである電圧を大きくする必要があります。ここで活躍するのが誘導コイルです。誘導コイルは、数万ボルトもの高い電圧をかける装置になります。
陰極線・電子線
真空放電管(クルックス管)に蛍光板などを入れて、実験を行うと-極(陰極)から明るい線ア現れます。この線を陰極線または電子線といいます。真空放電管(クルックス管)のどこが-極と+極になるのかを覚えましょう。
この実験重要なポイントは、陰極線の正体である電子の移動する方向と、電子がどんな種類の電気を帯びているかです。
電子の移動する向きと帯びている電気
陰極線(電子線)が-極から+極に向かって伸びることから、電子は、電源の-極から+極に向かって移動することがわかります。電流は+極から-極に流れるので、その逆になりますね。電流の向きと電子の移動する向きは逆になることは絶対に覚えておきましょう。
また、陰極線(電子線)が、+極側に曲がることから、電子は-の電気を帯びていることがわかります。
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