中1理科演習問題「気体の性質を調べる実験」です。中学1年生の理科では、気体の性質について学び、実験を通じてその特徴を理解することが大切です。特に「気体の性質を調べる実験」は、定期テストや高校入試でもよく出題される重要なテーマです。気体がどのように振る舞うのか、そしてその性質を実験でどう確かめるのかを理解することで、問題解決力を高めることができます。この記事では、気体の性質を調べる実験のポイントや、テストで役立つ注意点を詳しく解説します。
【問題】気体の性質を調べる実験
【問】酸素と二酸化炭素、水素を図のような装置で発生させ集め、それぞれの性質について調べる実験を行った。これについて、次の各問いに答えよ。
(1)酸素、二酸化炭素、水素を発生させるとき、右図の液体A、固体Bには何を使うか。次のア~カから選び、それぞれ記号で答えよ。
ア うすい塩酸 イ うすい過酸化水素水 ウ 石灰水 エ 亜鉛
オ 石灰石 カ 塩化アンモニウム キ 二酸化マンガン
(2)図の気体の集め方は水上置換法である。水上置換法の集め方の良い点を簡潔に答えよ。
(3)集めた気体が酸素であることを確かめる方法とその結果を答えよ。
(4)集めた気体が二酸化炭素であることを確かめる方法とその結果を答えよ。
(5)集めた気体が水素であることを確かめる方法とその結果を答えよ。
(5)下の表は、酸素と二酸化炭素、水素の性質についてまとめたものである。表の①~⑧にあてはまる言葉を答えよ。
酸素 | 二酸化炭素 | 水素 | |
色 | なし | なし | なし |
におい | なし | ① | なし |
水への溶けやすさ | ② | ③ | 溶けにくい |
水の溶けたときの性質 | 中性 | ④ | 中性 |
空気とくらべた密度 | やや大きい | ⑤ | ⑥ |
ものを燃やすはたらき | ⑦ | なし | ⑧ |
(6)次のア~エのうち、酸素が発生するもの、二酸化炭素が発生するものを、それぞれすべて選べ。
ア 炭酸水素ナトリウム(ベーキングパウダー)を加熱する。
イ うすい塩酸に卵の殻をいれる。
ウ オキシドールにジャガイモを入れる。
エ 発泡入浴剤をお風呂に入れる。
【解答・解説】気体の性質を調べる実験
(1)酸素…液体A:イ 固体B:キ
二酸化炭素…液体A:ア 固体B:オ
水素…液体A:ア 固体B:エ
酸素は、うすい過酸化水素水に二酸化マンガンを入れると発生します。二酸化炭素は、うすい塩酸などの酸性の水溶液に、石灰石を入れると発生します。水素は、うすい塩酸に、亜鉛やマグネシウムなどの金属を入れると発生します。
(2)発生した気体を確認でき、純粋な気体を集めることができる。
水上置換法は、気体の捕集方法で最も優れています。理由は、水中でぶくぶくと気体の泡が見えるので、気体が発生しているかどうかが確認できること、周りを水でおおわれているので、空気が混じらず、純粋な気体を集めることができることです。
(3)線香の火を近づけると、線香が炎をあげて燃える。
酸素には物が燃えるのを助けるはたらきがあります(助燃性)。線香を空気中で燃やすと、炎は出ず赤熱しながら燃えますが、酸素の中に入れると炎をあげて激しく燃えます。
(4)石灰水に通すと、石灰水が白くにごる。
二酸化炭素には、石灰水を白くにごらせるはたらきがあります。二酸化炭素が石灰水(水酸化カルシウム)と反応し、水に溶けにくい炭酸カルシウムが生じるためです。
(5)①なし ②溶けにくい ③少し溶ける ④酸性 ⑤大きい ⑥小さい ⑦あり ⑧なし
酸素は、無色無臭で水に溶けにくいです。空気よりもやや密度が大きく、ものが燃えるのを助けるはたらきがあります。二酸化炭素は、無色無臭で水に少し溶ける気体です。水に溶けると酸性の炭酸水になります。空気よりも密度が大きく、火を消すはたらきがあります。水素は、無色無臭で水に溶けにくい気体です。気体の中で最も密度が小さく、水素自体が燃える気体です。
(6)酸素:ウ 二酸化炭素:ア、イ、エ
ベーキングパウダーやふくらし粉に入っている炭酸水素ナトリウムを加熱すると、二酸化炭素が発生します。この二酸化炭素で生地がふっくらと膨らみます。うすい塩酸に、卵の殻や貝殻、チョークなどを入れると、二酸化炭素が発生します。オキシドール(過酸化水素水)にジャガイモなどの生物の一部を入れると、酸素が発生します。発泡入浴剤の泡は二酸化炭素です。
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