高校入試の国語では、「品詞の意味や用法が同じ語を選ぶ」文法問題がよく出題されます。このタイプの問題では、語句の表面的な意味だけでなく、文中での働き(文法的な役割)を正確に見抜く力が求められます。特に形容詞・形容動詞・助詞など、似たような語でも用法の違いに注意が必要です。本記事では、入試頻出のパターンを押さえながら、実践的な練習問題と解説を通して理解を深められる内容をお届けします!
【問題】品詞の同じ意味・用法を問う対策問題
【問1】「彼のいいところはいくつも挙げられる。」の文の「られる」と同じ意味・用法のものをア~エの中から1つ選べ。
ア 先生が教室に入ってこられる。
イ この人の未来が案じられる。
ウ この模型なら組み立てられる。
エ 多くの人から褒められる。
【問2】「彼は、この状況を把握した。」の文の「この」の品詞を同じものをア~エの中から1つ選べ。
ア これまでにたくさんの経験をした。
イ そちらがおすすめの品です。
ウ ある有名な作家の本を読んでみた。
エ どちらを選んでも、いい経験になる。
【問3】「自分のことばで言う。」の文の「で」と同じ意味・用法のものをア~エの中から1つ選べ。
ア 絵を色鉛筆で書いた。
イ 声が穏やかでよく通る。
ウ そのお店で服を買った。
エ 彼は先生にふさわしい人である。
【問4】「掲示板にプリンを貼った。」の文の「に」と同じ意味・用法のものをア~エの中から1つ選べ。
ア 品物を豊富にそろえる。
イ 風のように彼は走る。
ウ 今にも立ち去りたい気分だ。
エ 帽子にとんばが止まった。
【問5】「いかにも初秋らしい天気だ。」の文の「らしい」と同じ意味・用法のものをア~エの中から1つ選べ。
ア あれは彼の父親らしい。
イ 明日は、雪になるらしい。
ウ 近くに図書館ができるらしい。
エ 実に彼はスポーツマンらしい。
【問6】「あなたは合格となりました。」の文の「なり」と同じ同じ意味・用法のものをア~エの中から1つ選べ。
ア 僕なりに、がんばったつもりだ。
イ 私を見るなり、彼は笑顔になった。
ウ 勉強なり部活動なり、頑張らないといけない。
エ 朝になり、太陽が見えた。
【解説・解答】品詞の同じ意味・用法を問う対策問題
【問1】ウ
れる・られるの用法 アは尊敬、イは自発 エは受け身 問題とウは、可能
【問2】ウ
連体詞と名詞の識別問題 「この」は連体詞 「これ」「そちら」「どちら」は、「が」をつけることで主語になれる名詞(代名詞)である。
【問3】ア
手段を表す格助詞を選べばよい イは形容動詞 ウは場所を表す格助詞 エは断定の助動詞「だ」の連用形
【問4】エ
場所を表す格助詞を選べばよい アは形容動詞 イは比喩 ウは副詞の「今にも」の一部
【問5】エ
形容詞の一部を選べばいい ア・イ・ウは、推定の助動詞
【問6】エ
動詞のなるの連用形、アとウは、副助詞、イは接続助詞
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