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【中学国語】徒然草「仁和寺にある法師」練習問題と解説|定期テスト・入試対策にも!

徒然草「仁和寺にある法師」アイキャッチ画像 中学国語
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中学国語で学ぶ『徒然草』の中でも、テストによく出るのが「仁和寺にある法師」の段。古文が苦手な人も、この話のポイントをおさえればぐっと読みやすくなります。本記事では、重要語句や登場人物の心情、教訓などを確認できる練習問題を解説付きでご紹介。定期テスト対策はもちろん、高校入試にも役立つ内容になっています。

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徒然草(仁和寺にある法師)の問題

次の古文を読んで、後の問いに答えなさい。

仁和寺にある法師、年寄るまで石清水を拝まざりければ、心憂くおぼえて、 あるとき思ひ立ちて、ただ一人徒歩よりまうでけり。 極楽寺、高良などを拝みて、かばかりと心得て、帰りにけり。 さて、かたへの人に会ひて、「年ごろ思ひつること、果たしはべりぬ。 聞きしにも過ぎて、尊くこそおはしけれ。 そも、参りたる人ごとに、山へ登りしは、何事かありけむ。ゆかしかりしかど、 神へ参るこそ本意なれと思ひて、山までは見ず。」とぞ言ひける。 少しのことにも、先達はあらまほしきことなり。

<現代語訳>
仁和寺にいた、ある法師が、年をとるまで石清水八幡宮を参拝しなかった(したことがなかった)ので、 情けなく(残念に)思って、あるとき決心して、ただひとりで徒歩でお参りした。 (石清水八幡宮に属する寺の)極楽寺と、(石清水八幡宮の末社である) 高良神社などを拝んで、(石清水八幡宮は)これだけだと思いこんで帰ってしまった。 そして、同僚に対面して、「長年の間思っていたことを、なしとげました。 (石清水八幡宮は)(かねて噂に)聞いていた以上に尊くいらっしゃった。 それにしても、参拝した人がみんな山へ登ったのは、何事があったのだろうか。 (私も)行ってみたかったが、神に参詣することが本来の目的だと思って、 山(の上)までは見ない(で帰った)。」と言ったそうだ。 ちょっとしたことにも、案内者はあってほしいものである。

【問1】(   )に適語を入れなさい。

徒然草は、(➊   )時代に書かれたジャンルは、(➋   )で、作者は、(➌   )とされる。仏教的(➍   )観を基調とした作品であり、序段と243の章段から成っている。

【問2】次の古語を現代仮名遣いにしなさい。ただし、すべて平仮名で書くこと。
➊あやしう ➋詣(まう)でけり ➌尊(たふと)く

【問3】次の古語の意味を書きなさい。
➊つれづれなし ➋そこはかとなし ➌心うし ➍ゆかし ➎先達(せんだち) ➏あらまほし

【問4】なぜ石清水に参拝しようと考えたのか?

【問5】「ゆかしかりしかど」とあるが法師は、どんなことを「ゆかし」と思ったのか、簡潔に書きなさい。

【問6】「言ひける」とあるが、誰が誰に言ったのか、(   )に書きなさい。
(➊    )が(➋    )に言った。

【問7】「ぞ・なむ・や・か・こそ」という助詞があると、文末(結び)の形が変わることを何というか?

徒然草(仁和寺にある法師)の解答

【問1】➊鎌倉 ➋随筆 ➌兼好法師 ➍無常

【問2】➊あやしゅう ➋もうでけり ➌とうとく

【問3】➊退屈だ ➋何というあてもない ➌残念だ ➍知りたい ➎先導者 ➏あってほしい

【問4】老年になるまで参拝したことがないことを残念に思ったので。

【問5】参詣した人がみな山へ登ったのはどうしてなのかということ。

【問6】➊仁和寺にある法師 ➋かたへの人

【問7】係り結び

「仁和寺にある法師」のポイント解説

◆ 簡単なあらすじ
仁和寺というお寺に住んでいたある法師(お坊さん)が、長年あこがれていた「石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)」という神社にお参りしようと旅に出ます。

でも、その法師は、「参詣したことにして、下の方から見るだけでいいや」と、実際には山の上まで登らず、ふもとにある神社で満足して帰ってしまいます。

あとから人に「本当の石清水八幡宮はもっと上にあるのに!」と教えられ、「しまった…」と後悔するという話です。

■ この話のポイント・教訓
● 行動力と本質を見極める大切さ
→ 見た目や表面的な部分で満足せず、本当に大事なところまで足を運ぶべきだ、という教訓がこめられています。

● 知ったかぶり・中途半端は損!
→ 法師は「行った気」になって満足してしまったけれど、結局大切なものを見ていなかった。中途半端な理解や行動は、あとで後悔することになるという戒めです。

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