中学2年理科。天体で登場する雲のでき方について学習します。
- 重要度★★★★
- レベル★★☆☆
- ポイント:気圧が下がり空気が膨張し気温が下がる!
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授業用まとめプリント「雲のでき方」
雲のでき方
雲がどのようにしてできるのかを学習します。丸底フラスコを使った実験と自然界での雲のでき方をマスターすることが重要です。
まず覚えておいてほしいのが、雲のように白くくもって見えるものはすべて水滴です。やかんから出る湯気も白くくもって見えるので水滴です。窓ガラスが白くくもって見えるのも、窓ガラスに水滴がついているからなのです。
それでは、空気中の水蒸気がどのように水滴(雲)に変わっていくのかを学習しましょう。
丸底フラスコを使った実験
実験の前に、丸底フラスコ内をぬるま湯で湿らせたり、少量の水を入れておきましょう。また、線香の煙を入れておくことも忘れずに。理由は次の通りです。
- フラスコ内に少量の水を入れる理由
→フラスコ内の湿度を上げるため。 - フラスコ内に線香の煙を入れる理由
→水蒸気が水滴になるときの凝結核になるから。
ある程度空気中に水蒸気があり、湿度が一定以上ないと雲はできません。また、見えない水蒸気がいきなり水滴として現れるためには何かしがみつくものが無いと雲ができません。線香の煙も拡大してみるとほこりのようなものです。これにしがみつくように水滴が生じるのです。
注射器のピストンを引くと
実験装置を準備して、注射器のピストンを強く引くと、次のような変化が起こり水滴(雲)ができます。
- ピストンを強く引く。
↓ - フラスコ内の気圧が下がる。
↓ - フラスコ内の空気が膨張する。
↓ - フラスコ内の気温が下がる。
↓ - フラスコ内の気温が露点に達する。
↓ - 水蒸気が水滴に変化する。
特に、気圧が下がり、空気が膨張し、気温が下がるというところが重要です。
自然界での雲のでき方
次に自然界での雲のでき方を考えてみましょう。自然界で雲ができるときには、まず、上昇気流が生じて空気が上昇することが必要です。上昇気流が生じる原因は次のようなのもがあります。
- 山の斜面に沿って空気が上昇するとき
- 低気圧で上昇気流が発生するとき
- 地面が熱せられてあたためられた空気が上昇するとき
- 前線で寒気の上に暖気がはい上がるとき
やはり、どれも空気が上昇していることがポイントになります。山の斜面に沿って空気が上昇し、雲ができるまでを見ていきましょう。
山の斜面に沿って空気が上昇するとき
ポイントは「上昇」です。上空に空気が上昇し気圧が下がるところからスタートです。
- 空気が斜面に沿って上昇する。
↓ - 上空に行くと気圧が下がる。
↓ - 上昇した空気が膨張する。
↓ - 空気の気温が下がる。
↓ - 空気の温度が露点に達する。
↓ - 空気中の水蒸気が水滴に変わる。
この水滴が空に浮かんでいるものが雲です。上昇気流に支えられているのでプカプカと浮かんでいるんですね。
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