中学3年理科。遺伝で登場する遺伝子とDNAについて学習します。
- レベル★☆☆☆
- 重要度★★☆☆
- ポイント:遺伝子とDNAの違いを押さえる!
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授業用まとめプリント「遺伝子とDNA」
染色体と遺伝子とDNA
生物の生殖で登場する用語で、紛らわしいものがあります。染色体と遺伝子とDNAの違いがわからない人はいませんか?今日はこれらの違いを解説します。
染色体
細胞の核の中にあるひも状(糸状)のもので、酢酸カーミン液(酢酸オルセイン液)で赤色に染色することができましたね。この染色体の中には、生物の形質を表す情報が詰まっている、生物にとって非常に大切なものになります。
染色体の数は、生物の種類によって決まっており、ヒトの場合46本、ネコは38本、ヒトに近いチンパンジーで48本となっています。
染色体は基本的に同じ形の染色体がペアで存在します。これを相同染色体といいます。したがってヒトの場合は、染色体の数は46本ですが、相同染色体になっているので23ペアになっているともいえます。
相同染色体は、生殖細胞をつくる減数分裂のときに分かれて別々の生殖細胞に入ります。このとき、染色体に入っている対立している遺伝子も分かれて別々の生殖細胞に入ります。
次は、この染色体に入っている情報である遺伝子につて説明します。
遺伝子
遺伝子は物質ではありません。情報です。染色体には情報が詰まっているといいましたが、その情報が遺伝子になるのです。
詳しくは高校の生物で学習しますが、染色体の中には、A(アデニン)T(チミン)G(グアニン)C(シトシン)という塩基という物質が入っています。このATGCの塩基の並びで、いろいろな形質を表しているのです。
とりあえず、遺伝子は形質を表すもととなる情報であると覚えておきましょう。
DNA
次は、DNAについて説明します。DNAは略称で、正式名称はデオキシリボ核酸です。DNAは物質で、染色体をつくっている材料になります。このDNAが遺伝子の情報となっているのです。「DNAは遺伝子の本体である」と言われるのはこのためです。
DNAは2本の鎖になっており、それがらせん状に巻き付いている「二重らせん構造」という形になっています。
染色体と遺伝子、DNAの違いが分かりにくいので、本で例えてみましょう。
- 本→染色体
- 本に書かれている文章(情報)→遺伝子
- 本をつくっている材料(紙)→DNA(デオキシリボ核酸)
このように考えるとわかりやすいですね。詳しくは動画で確認してください。
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