中2理科「気体の発生と質量の計算問題」です。
【計算問題】気体の発生と質量の計算
(1)下の表は、亜鉛0.30gにいろいろな体積の同じ濃度のうすい塩酸を加え、発生した気体の体積をはかった結果をまとめたものである。これについて、次の各問いに答えよ。
塩酸〔cm³〕 | 0 | 2.0 | 4.0 | 6.0 | 8.0 | 10.0 | 12.0 |
発生した気体〔cm³〕 | 0 | 30.0 | 60.0 | 90.0 | 105.0 | 105.0 | 105.0 |
①発生した気体は何か。化学式で答えよ。
②亜鉛0.30gを完全に反応させるには、少なくとも塩酸が何cm³必要か。
③亜鉛0.90gが入った試験管に、実験で用いたのと同じ濃度の塩酸14.0cm³を加えたとき、反応しないで残っている亜鉛の質量は何gか。
(2)うすい塩酸50cm³を入れた容器全体の質量を測定したところ91gであった。次に、容器に石灰石の質量を変えながら加えてかき混ぜると気体が発生した。気体が発生しなくなった後で、再び容器全体の質量を測定した。表はその結果を表したものである。これについて、次の各問いに答えよ。ただし、この実験で発生した気体は、すべて空気中に逃げたものとする。
加えた石灰石の質量〔g〕 | 0.00 | 0.50 | 1.00 | 1.50 | 2.00 | 2.50 |
反応後の容器全体の質量〔g〕 | 91.0 | 91.28 | 91.56 | 91.84 | 92.34 | 92.84 |
①この実験で発生した気体は何か。化学式で答えよ。
②うすい塩酸50cm³と過不足なく反応する石灰石は何gか。
【解答・解説】気体の発生と質量の計算
(1)下の表は、亜鉛0.30gにいろいろな体積の同じ濃度のうすい塩酸を加え、発生した気体の体積をはかった結果をまとめたものである。これについて、次の各問いに答えよ。
塩酸〔cm³〕 | 0 | 2.0 | 4.0 | 6.0 | 8.0 | 10.0 | 12.0 |
発生した気体〔cm³〕 | 0 | 30.0 | 60.0 | 90.0 | 105.0 | 105.0 | 105.0 |
①発生した気体は何か。化学式で答えよ。
金属の亜鉛に、うすい塩酸を加えると水素が発生します。
答え:H₂
②亜鉛0.30gを完全に反応させるには、少なくとも塩酸が何cm³必要か。
発生した気体は105cm³で止まっているので、この量の気体が発生するために必要な塩酸の量を求める。
塩酸が2.0cm³増加すると、発生した気体が30.0cm³ずつ増加し、比例しているので、
2:30=x:105
x=7
答え:7.0cm³
③亜鉛0.90gが入った試験管に、実験で用いたのと同じ濃度の塩酸14.0cm³を加えたとき、反応しないで残っている亜鉛の質量は何gか。
②より、亜鉛0.30gと完全に反応する塩酸は7.0cm³。このとき発生する水素は105cm³だとわかったので、亜鉛0.90gと完全に反応する塩酸は21.0cm³になる。塩酸は14.0cm³しかないので、亜鉛の一部が反応せず残ることが分かる。
塩酸14.0cm³はすべて反応するので、
0.3:7=x:14
x=0.6
0.9g-0.6g=0.3g
答え:0.3g
(2)うすい塩酸50cm³を入れた容器全体の質量を測定したところ91gであった。次に、容器に石灰石の質量を変えながら加えてかき混ぜると気体が発生した。気体が発生しなくなった後で、再び容器全体の質量を測定した。表はその結果を表したものである。これについて、次の各問いに答えよ。ただし、この実験で発生した気体は、すべて空気中に逃げたものとする。
加えた石灰石の質量〔g〕 | 0.00 | 0.50 | 1.00 | 1.50 | 2.00 | 2.50 |
反応後の容器全体の質量〔g〕 | 91.0 | 91.28 | 91.56 | 91.84 | 92.34 | 92.84 |
①この実験で発生した気体は何か。化学式で答えよ。
石灰石にうすい塩酸で発生する気体は二酸化炭素になる。
答え:CO₂
②うすい塩酸50cm³と過不足なく反応する石灰石は何gか。
まずは、発生した二酸化炭素の質量を表から求めておく。
加えた石灰石の質量〔g〕 | 0.00 | 0.50 | 1.00 | 1.50 | 2.00 | 2.50 |
反応後の容器全体の質量〔g〕 | 91.00 | 91.28 | 91.56 | 91.84 | 92.34 | 92.84 |
発生した二酸化炭素〔g〕 | 0.00 | 0.22 | 0.44 | 0.66 | 0.66 | 0.66 |
表より、二酸化炭素が0.66g発生した点が、過不足なく反応した点だとわかる。
答え:0.66g
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