中学1年理科。身近な物理現象の光の性質について学習します。
- レベル★★★☆
- 重要度★★★★
- ポイント:太っちょさんで屈折の方向を考える!
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授業用まとめプリント「光の反射と屈折」
光の性質
光には3つの性質があります。
- 光の直進
- 光の反射
- 光の屈折
光の直進は、光が同じ物質の中をまっすぐ進むという現象です。雲のすき間から、一筋の光が地上に降りて来ている風景を想像してください。空気中を光がまっすぐ進んでいる現象です。
光の反射は、鏡のようにキラキラした面で光がはね返される現象です。鏡で自分の姿を確認するとき、光の反射という現象を見ているのです。
光の屈折は、光が密度(硬さ)の違う物質に進むとき、境界面で光が折れ曲がって進む現象です。お風呂の中で足が浮かび上がって見える現象などがこれに当たります。
(1)雲のすき間から光の筋が見える。
(2)トンネルに入ったら電車の窓に車内のようすが映る。
(3)水の中に棒を入れると、実際よりも短く見える。
(4)バックミラーに車の後ろのようすが映る。
解答(1)光の直進 (2)光の反射 (3)光の屈折 (4)光の反射
光の反射
鏡などで光が反射する場合を考えましょう。鏡に向かって進んでくる光を入射光もしくは入射光線といいます。鏡で反射して進む光を反射光もしくは反射光線といいいます。
鏡に対して垂直な線を引きます。この垂線から入射光までの角度を入射角、反射光までの角度を反射角といいます。このとき常に、入射角=反射角、という関係が成り立っています。これを反射の法則といいます。
その他にも、光の反射では作図問題が出題されます。鏡に映る範囲に関する問題や、全身を映す鏡の幅に関する問題などです。鏡の中の像を作図すると光の進み方がわかります。上の図を参考にしてください。
(1)図のア~エの角のうち、入射角を表しているものはどれか。
(2)アの角度が40°の場合、反射角は何度になるか。
解答(1)イ (2)50°
光の屈折
密度が違う物質に光が進むとき、境界面で光が屈折する現象を光の屈折といいます。境界面にやってくる光を入射光、境界面で屈折して進んでいく光を屈折光といいます。
境界面に垂線を引ます。この垂線から入射光までの角度を入射角というのに対して、垂線から屈折光までの角度を屈折角といいます。物質の密度の違いによって、入射角と屈折角の関係は次のようになります。
- 光が密度が小さい物質(空気など)から密度が大きい物質(水など)に進むとき
入射角>屈折角 - 光が密度が大きい物質(水など)から密度が小さい物質(空気など)に進むとき
入射角<屈折角
屈折する方向の考え方として、さまざまなものがあります。下の図のように、太っちょさんを入射光に合わせて走らせると、太っちょさんの重みで光が曲がる方向が決まります。屈折する方向が覚えられない人は是非活用してみてください。
(1)光を空気中から水中に向けて入射させたときの屈性光として正しいものを、図のa~dから選び、記号で答えよ。
(2)光を水中から空気中に向けて入射させたときの屈折光として正しいものを、図のa~dから選び、記号で答えよ。
解答(1)b (2)d
全反射
光が屈折して進むとき、入射角がある大きさ以上になると、屈折して進む光が無くなり、境界面で全て反射される全反射という現象が起こります。
これは、光が密度が大きい物質(水など)から、密度が小さい物質(空気など)に進む場合のみで起こる現象です。ここを勘違いしないようにしましょう。
全反射という現象を利用したもに光ファイバーがあります。インターネット回線などに利用されています。
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