中学3年理科。天体で登場する太陽について学習します。
- 重要度★★★☆
- レベル★☆☆☆
- ポイント:太陽の黒点に関する記述問題をマスターする!
太陽
太陽は、太陽系の中心で自ら光を放つ恒星になります。水素原子どうしが核融合反応を起こしヘリウム原子になるときに出る膨大な熱を宇宙空間に放っています。
中学校で学習する内容は、太陽の基礎知識です。太陽の温度や太陽の表面で起こる現象の名前を覚えていきましょう。また、太陽の黒点に関しては記述式の問題がよく出題されています。ここも重点的に学習します。
太陽の表面のようす
太陽の表面のようすを見ていきます。まずは表面温度ですが約6000℃です。ろうそくの外炎の最も温度が高いところで1400℃ですからかなり高温度になりますね。
次に、太陽の表面にある黒いしみのようなもの黒点です。黒点は太陽の活動で生じた磁場によって生じるもので、太陽の活動が活発なときに多く見られます。黒点が黒く見えるのは、太陽の表面温度よりも温度が低く、約4000℃だからです。
次に太陽の中心部ですが、イメージできないような高温・高圧状態になっています。その温度は約1600万℃にもあるようです。温度が高すぎて全然イメージできませんが。
あとは、太陽表面で起こる現象です。炎の柱が宇宙空間に湧き出る現象をプロミネンスもしくは紅炎(こうえん)といいます。太陽の表面で起こる小規模な爆発はフレアと呼ばれます。太陽の周りを覆うガスをコロナといい、その温度は100万℃にも達します。
太陽の大きさや距離
太陽は、地球から約1億5000万km離れています。この距離もイメージしにくいのですが、光の速さが秒速30万kmなので、光の速さで8分20秒かかる距離です。今浴びている太陽の光は8分20秒前の光になるのです。こう考えると、太陽までの距離がものすごく遠いことがわかります。
太陽の大きさは、直径が139万2000kmで地球の約109倍の大きさになります。地球の大きさを1円玉の大きさだとすると、太陽の大きさはフラフープの輪の大きさぐらいになります。
太陽の観察の仕方
太陽は光を放つ恒星ですので、天体望遠鏡で直接観察することはできません。太陽を直接天体望遠鏡や肉眼で観察すると、失明する恐れがあるので絶対にしないようにしてください。
まず、肉眼で観察する場合は、しゃ光プレートというサングラスのようなレンズを通して観察しましょう。この際も長時間の観察は避けてください。
天体望遠鏡で観察する際は、太陽の像を太陽投影板に映して観察します。うっかりのぞいてしまわないように、ファインダーにはキャップをつけておくことも忘れずにしましょう。
太陽の像が記録用紙からズレる
太陽の像を、太陽投影版の記録用紙に映しているとき、少し時間が経つと太陽の像が記録用紙からズレてしまいます。
これは、地球が自転しているからです。地球が自転することで、見かけの運動である日周運動が起こります。これによって太陽の像がずれていくのですね。なので、太陽の像を記録用紙に記録する際には、素早く記録する必要があります。
黒点の記述問題
最後に、黒点の記述問題対策を行います。次の4つの記述が書ければOKです。
- 黒点が黒い理由を答えよ。
- 黒点が太陽の表面を移動する理由を答えよ。
- 黒点が周辺部で楕円形に見える理由を答えよ。
- 赤道付近の黒点と極付近の黒点の移動速度が異なる理由。
1.黒点が黒い理由
黒点が黒い理由は、周りよりも黒点の温度が低いからです。太陽の表面温度は6000℃あるのに対して、黒点の温度は4000℃でした。周囲よりも2000℃低いので黒点は黒く見えるのですね。
2.黒点が移動する理由
黒点を数日間にわたって観測し続けると、黒点が太陽の表面を移動していくことがわかります。これは、太陽が地球と同じように、その場でコマのように自転しているからです。
ちなみに、太陽の時点の向きは東から西であることも覚えておくといいでしょう。
3.黒点が太陽の周辺部で楕円形に見える理由
黒点が太陽の自転によって移動していきますが、太陽の周辺部に来ると丸かった黒点がつぶれて楕円形に見えます。これは、太陽がぺらぺらの円ではなく、サッカーボールのような球体であるからです。立体的な球形をしているので、奥のほうに黒点が移動し細長く見えるのです。
4.緯度によって黒点の移動速度が異なる理由
これは、すこし難しい記述問題ですが、緯度によって黒点の移動速度が異なる理由は、太陽の表面の自転速度が緯度によって異なるからです。太陽は水素やヘリウムといったガスでできている天体です。気体が自転するので、その自転速度が緯度によって異なってしまうのです。
ちなみに、太陽の自転速度は、赤道付近で最大になり、極付近で最も遅くなります。
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