中学3年理科。エネルギーの移り変わりについて学習します。
- レベル★★☆☆
- 重要度★☆☆☆
- ポイント:どの装置で何のエネルギーに移り変わるか覚える!
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授業用まとめプリント「エネルギーの移り変わり」
エネルギーの移り変わり
エネルギーは、さまざまなエネルギーに移り変わります。例えば、豆電球や蛍光灯を考えると、電気エネルギーが電球などによって、光エネルギーや熱エネルギーなどに移り変わります。
下の図は、ガスバーナーで水を沸騰させ、発生した蒸気によっては物体を持ち上げる装置を示しています。このとき、エネルギーは次のように移り変わります。
ガスがもつ化学エネルギーが、熱エネルギー、運動エネルギー、そして最終的に位置エネルギーに移り変わりました。
この他にも、いろいろな器具によって、エネルギーが移り変わります。下の図を覚えておきましょう。
次の装置やはたらきは、何エネルギーを何エネルギーに変換しているか。
(1)火おこし器
(2)発電機
(3)電球
(4)モーター
(5)光合成
解答(1)運動エネルギー→熱エネルギー
(2)運動エネルギー→電気エネルギー
(3)電気エネルギー→光エネルギー
(4)電気エネルギー→運動エネルギー
(5)光エネルギー→化学エネルギー
エネルギーの保存
エネルギーが、いろいろな他のエネルギーに移り変わる場合、エネルギーの量はどのように変化するのでしょうか。
エネルギーの全ての移り変わりを考えると、その総量は変化しません。これを力学的エネルギーの保存といいます。
例えば、最初に100Jのエネルギーがあったなら、いろいろなエネルギーに移り変わったとしても、その和は100Jで変わらないという法則です。
次の文章の( )に適する語句を入れよ。
解答①エネルギーの保存 ②熱
熱の伝わり方
熱エネルギーは、次の3つのしくみで伝わっていきます。
- 対流…気体や液体がぐるぐる回り熱を伝える。
- 伝導…金属などの固体の近いところから遠いところに熱が伝わる。
- 放射…赤外線によって直接熱が伝わる。
次の熱の伝わり方をそれぞれ答えよ。
(1)たき火に手をかざすとあたたかい。
(2)エアコンの暖房で部屋があたたまる。
(3)フライパンを火にかけると熱くなる。
解答(1)放射 (2)対流 (3)伝導
発電とエネルギーの移り変わり
電気エネルギーの発生方法として、発電がありますが、現在様々な発電方法があります。その中でもテストや入試に出るのもとして、「火力発電」「原子力発電」「水力発電」があります。
火力発電でのエネルギー移り変わり
火力発電では、石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料を燃焼することで電気を発生させます。エネルギーの移り変わりは次の通りです。
- 化学エネルギー(化石燃料)
↓ボイラー - 熱エネルギー
↓タービン - 運動エネルギー
↓発電機 - 電気エネルギー
化石燃料は、大昔に生息していた微生物が化石化し燃料となったものです。したがって、大昔の太陽エネルギーが姿を変えたものだといえます。
原子力発電でのエネルギーの移り変わり
原子力発電では、核物質であるウランやプルトニウムなどの核分裂反応によって高温の熱をつくりだし電気を発生させます。
- 核エネルギー(核物質)
↓原子炉 - 熱エネルギー
↓タービン - 運動エネルギー
↓発電機 - 電気エネルギー
火力発電と比べると、最初が化学エネルギーなのか、核エネルギーなのかの違いはありますが、その他はまったく同じ仕組みになっています。
水力発電でのエネルギーの移り変わり
水力発電は、ダムなどの水を放流することで発電を行っています。
- 位置エネルギー(ダムの水)
↓タービン - 運動エネルギー
↓発電機 - 電気エネルギー
ダムの水が位置エネルギーを持つようになったのは、雨が降ったからです。太陽が海面を照らし、海の水が水蒸気に変わり上空で雲となり、その雲によって雨が降るわけですから、太陽エネルギー(太陽放射エネルギー)が姿を変えたものだといえます。
再生可能エネルギー
現在注目されているエネルギーとして、再生可能エネルギーがあります。このエネルギーは繰り返し使えるエネルギーで、使ってもなくならないエネルギーです。
- 太陽光
- 風力
- 地熱
- 波力
- バイオマス
などがあります。バイオマスとは、エネルギー源として利用できる生物体のことです。サトウキビからつくられるバイオエタノールなどが有名です。
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