中学3年理科。動物の進化と相同器官や相似器官について学習します。
- レベル★☆☆☆
- 重要動★☆☆☆
- ポイント:相同器官と相似器官の違い
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授業用まとめプリント「動物の進化」
動物の進化
生物は、もともと海の中で生活するごく小さな生物でした。しかし、ものすごく長い時間を経て、生活する環境にからだを変化させ適応してきたのです。
このように、生活している環境に応じて、からだのつくりを変化させることを「進化」といいます。イギリスの自然科学者であるダーウィンによって提唱されました。すべての生物は、共通の祖先から現在の多様な生物の姿に進化してきたと言っています。
これを生物の「進化論」といいます。ダーウィンが書いた書籍『種の起源』で提唱されています。進化を裏付ける根拠は、進化の過程の生物の発見と、相同器官です。
進化の過程の生物
進化論を裏付けるものとして、進化の途中の生物があります。セキツイ動物は全部で5種類いました。魚類、両生類、ハチュウ類、鳥類、ホニュウ類です。魚類と両生類の両方の性質を持つ生物や、ハチュウ類と鳥類の両方の性質を持つ動物などが発見されています。
シーラカンス
シーラカンスは、古生代に登場する魚のような形をした生物ですが、なんと絶滅したと思われていましたが、現代になって南アフリカの川で生きている状態で発見されています。「生きた化石」と呼ばれています。
外観は魚そのものですが、陸地を歩くことができる胸びれと腹びれを持っており、他の魚にはない骨格や関節があります。このことから、シーラカンスは魚類と両生類の中間の生物だといわれています。
始祖鳥(しそちょう)
始祖鳥は、ジュラ紀、地質年代で言うと中生代に生きていた鳥の祖先です。ちょうど地球上では恐竜が栄えていた時代になります。
始祖鳥の外観は鳥類ですが、くちばしではなく、あごに丈夫な歯があること、翼の先に指があり、爪があること、尾に長い尾骨があることが現在の鳥類と異なります。
これは、ハチュウ類と鳥類の中間のような特徴で、ハチュウ類から鳥類に進化する過程の生物であることが示されています。
カモノハシ
カモノハシは、外観が特徴的なホニュウ類です。何といって大きなくちばしが印象的で、その名前にもなっている鴨のようなくちばしを持っています。体は体毛でおおわれており、ホニュウ類の特徴があらわれています。
カモノハシの最大の特徴は、ホニュウ類でありながら、胎生ではなく卵生であることです。卵を産みますが、その後はお乳で子どもを育てます。
このように、カモノハシはホニュウ類、ハチュウ類、鳥類などの特徴を併せ持った生物だといえます。
相同器官
相同器官とは、もともとのつくりが同じだが、現在ははたらきが異なる器官のことです。例えば、鳥類の翼やクジラのヒレなどを想像してください。どちらも前足がもともとのつくりですが、翼はは大空をはばたく、ヒレは水をかくなど、現在でははたらきがまったく異なります。
相同器官は、進化を証明する根拠にもなっています。
相似器官
相同器官と似たようなっ名称で登場するのが「相似器官」です。相似器官とはもともとのつくりは異なるが、はたらきが同じ器官です。例えば、鳥類の翼と昆虫の羽。もともとのつくりは全く異なりますが、はたらきが一緒です。これは進化の根拠となる器官ではありません。
痕跡器官
痕跡(こんせき)器官とは、現在は退化してはたらきを失った器官です。例えば、ヒトのお尻にあったしっぽや盲腸、ヘビの足などが有名です。
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