中学1年理科。大地の変化の風化・侵食・運搬について学習します。
- 重要度★★☆☆
- レベル★★☆☆
- ポイント:風化と侵食の違いを理解する!
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授業用まとめプリント「風化・侵食・堆積」
風化と侵食
今日は、岩石がボロボロになって砂や泥になっていく過程を学習します。まずは、風化と侵食の違いを学習しましょう。どちらも岩石をボロボロにし、小さくしていく現象ですので、違いを理解していない生徒が非常に多いです。
風化
風化とは、温度の変化や水の状態変化などにより、岩石が表面からぼろぼろに崩れていく現象をいいます。物体は温度が変化すると、体積が変化します。温度が高くなると物体は膨張し、体積が大きくなります。反対に、温度が低くなると物体は収縮し、体積が小さくなります。このようにして、物体が膨張と収縮を繰り返すことで、ぼろぼろに崩れていく現象が風化です。
この他にも、水の状態変化により岩石がぼろぼろと崩れる現象も風化になります。水が状態変化すると、質量は変化しませんでしたが、体積が変化しました。水が氷になると体積が大きくなり、液体の水に戻ると体積が小さくなります。この状態変化を繰り返すことで岩石がぼろぼろと崩れていくのです。
侵食
侵食とは、流水などのはたらきで、岩石が削られる現象です。川の流れもこの侵食のはたらきでできています。
風化は、岩石の表面からぼろぼろと崩れる現象で、侵食は流水が岩石や地面などを削るはたらきです。間違いが多いので注意しましょう。
流水の3作用
ここで、小学校で学習した流水の3作用を復習しておきましょう。流れる水である流水には、次の3つのはたらきがありました。
- 侵食…岩石や地面を削るはたらき。流れが速いとはたらきが大きくなる。
- 運搬…土砂などを運ぶはたらき。流れが速いとはたらきが大きくなる。
- 堆積…運ばれた土砂などが降り積もるはたらき。流れが遅いとはたらきが大きくなる。
堆積だけは、流れが遅いときにはたらきが大きくなりましたね。
粒の大きさと堆積の仕方
次は堆積に注目していきます。運ばれてきた土砂は、この後流れが緩やかな場所で堆積します。このとき堆積する順番が重要です。粒が大きく重いものから堆積していきます。
上の図のように、海岸に近い浅い場所に堆積するのが、粒が大きく重いれきになります。逆に、粒が小さく軽い泥は、なかなか沈まないので、遠くまで運ばれ海の沖合の深い場所に堆積します。このよう、堆積物は粒の大きさによって堆積する場所が変わってくるのです。
地層から分かる海の深さの変化
この堆積物の体積の仕方によって、地層から昔の海の深さを推測することができます。
古い地層(下にある地層)から「泥→砂→れき」と堆積していれば、海がだんだん浅くなっていことがわかり、「れき→砂→泥」と堆積していれば、海がだんだん深くなっていったことがわかるのです。
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